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PEPA膜ダイアライザーについて

日機装梶@金沢製作所 医療用具技術部

神保 陽一

 

【目的】

 ポリエステル系ポリマーアロイ(PEPA)膜は、疎水性高分子であるポリアリレートとポリエーテルスルフォンから成る透析膜である。本報告では、PEPA膜の特徴およびPEPA膜ダイアライザーFLXの性能を紹介する。また、現在開発を進めている親水化PEPA膜の特徴および性能についても言及する。

【結果】

PEPA膜

PEPA膜の特徴的な構造としては、中空糸外表面側にも緻密な層が存在する。

PEPA膜を用いたエンドトキシン阻止試験および吸着試験では、エンドトキシンの透過をほぼ抑制し、長時間に渡り吸着能を発揮することが確認された。

透析開始1時間後における低分子量物質のクリアランスを測定した。また、低分子量物質とb2-MGの除去率を測定した。その結果、ハイパフォーマンス血液透析器に相当する溶質除去性能であった。

透析中における白血球数、血小板数およびC3a濃度を測定した。これらの経時変化は非常に軽微であり、透析終了時には元の値に戻ることが確認された。

親水化PEPA膜

親水化PEPA膜では、ポリビニルピロリドン(PVP)のみに窒素原子が含まれていることを利用し、X線光電子分光法により中空糸内外表面の窒素量を測定した。その結果、内表面側だけに窒素が検出され、中空糸内表面側のみにPVPが存在することが確認された。また、充填水中のPVP濃度は、検出限界以下(検出限界1.5 mg/L)であった。

 溶質除去性能に関しては、PEPA膜のそれ以上であることが確認された。

【まとめ】

 PEPA膜は、透析膜の中でも特徴的な構造であり、優れたエンドトキシン阻止能を有している。また、ハイパフォーマンス血液透析器に要求される有用性と安全性を備えていることが確認された。一方、親水化PEPA膜は、PEPA膜の有する優れた性能を受け継ぎ、更なる進化を遂げた透析膜である。