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潰瘍性大腸炎とアダカラム治療の概要
日本抗体研究所・学術部
○竹中良則
潰瘍性大腸炎は、大腸に慢性的な炎症が生じる原因不明の難治性疾患で、直腸炎型、左側大腸炎型、全大腸炎型の三型が知られており、厚生労働省から特定疾患の指定を受けている。以前は日本では比較的稀な疾患であったが、患者が増え続け、現在は6万人を越えている。20歳代の若い方で発症率が高く、活動期では激しい下痢、血便、腹痛で社会生活が著しく阻害される。
従来の治療法は、5−アミノサリチル酸製剤とステロイドが中心であったが、これらが無効な症例もあり、またステロイドの大量・長期投与による副作用も問題であり、ステロイドに頼らない治療法の開発が望まれていた。アダカラムは顆粒球、単球を末梢血中から選択性良く吸着・除去するもので、各種の炎症性疾患で有効との報告があり、昨年4月に潰瘍性大腸炎に対し健保適用となった。
吸着器には、吸着材として直径2mmの酢酸セルロース製ビーズが220g充填されている。 潰瘍性大腸炎で使用する場合は、血流量30mL/min、1時間の循環を基本としており、患者の治療拘束時間が他の体外循環治療よりも比較的短いのが特徴である。
抗凝固剤はヘパリン、低分子量ヘパリン、フサンが使用可能である。用いる装置は、当社発売のアダモニターや、一般の血液透析・血漿交換用装置、持続緩徐式血液濾過用装置等が使用可能である。
潰瘍性大腸炎に対する治療効果は、ステロイドの効きにくい重症、難治例で高く、ステロイド
の副作用に苦しむ患者にとって大きな福音となるものと期待されている。