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外傷性下行大動損傷・ARDSに対してV-V ECLAを用い救命し得た一例
大津市民病院 臨床工学部、同 心臓血管外科*
○寺内規子、福山佐弥香、木村啓志、寺内 茂、八木克史、神吉 豊*
外傷性大動脈損傷に対する緊急手術に際し、術中術後にV-V ECLAを施行し救命しえた症例を経験したので報告する。
【症例】39才男、交通外傷による下行大動脈損傷に対し緊急手術の目的で紹介された。術前から外傷性ARDSを併発していたが、救命のため人工血管置換術を施行した。剥離に際し片肺換気としたところ、急激なPO2の低下を来たし手術続行不可能と判断、急遽右房脱血・肺動脈送血によるV-V
ECLAで呼吸を補助、心拍動・部分体外循環(RA脱血、PA+FA送血)下に手術を行なった。しかし、吻合終了後も呼吸状態が改善せず総腸骨静脈脱血、右房送血のV-V
ECLAに切り替えた。V-V ECLAの血流は1.6〜2.0L/min、吹送ガス2.0〜3.5L/min、O2=100%の条件下にSvO2≧80%、SaO2≧90%を目標に管理し、58時間後に離脱可能となり無事退院となった。
【結語】V-V ECLAは重症呼吸不全に対し簡便かつ有効な補助手段と思われる。