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最近のCABGの傾向と臨床工学技士の役割
安城更生病院 臨床工学技術科1) 心臓血管外科2)
○竹中 利尾1)、中前健二1)、古田邦彦1)、河合紀幸1)、知崎有希子1)、木下 肇彦2)、水元 亨2)
【はじめに】近年の手術手技、手術器具の目覚しい進歩により人工心肺装置を使用しないCABG(以下OP-CAB)が各施設で盛んに行われる傾向にある。OP-CABは、患者にとって術後の回復も早く理想的な手術と言っても過言ではない。しかし、我々体外循環に携わってきた臨床工学技士にとっては、「失業時代到来」とも言え厳しい時代になってきた。今回、我々は、OP-CABにおける当院での体制と業務を検討したので、最近のOPCABの傾向・成績を付け加え報告する。【最近のCABGの傾向】1997年1月〜2001年1月までにMID-CAB:35例、OP-CAB:69例で合計104例のoff
pump CABGが実施された。全CABGに対するoff
pump率は104/432例で24%であった。結果:年度別における全CABGにたいするOP-CABの症例数は、1997年6/80例(7.5%)、1998年17/122例(13.9%)、1999年21/98例(21.4%)、2000年49/116(42.2%)、今年1月では11/16例(68.8%)と年々増加傾向にある。また、OP-CABの完遂率は92.3%(96/104例)であり、グラフト開存率は98.4%と良好な結果が得られた。
【OPCAB時における臨床工学技士の業務】術前では、自己血回収装置の準備、術中では、冠動脈の動きを固定するstabilizer、ビスフローの準備・操作を始め、冠動脈の閉塞テスト時の血圧、心電図のモニターリング、グラフト流量測定である。術後は、使用器具の洗浄・消毒はもとより、ドレーンのミルキングなどを実施している。臨床工学技士の待機体制を患者の冠動脈病変、合併症、年齢、緊急性などからlevelT、Uに分類し、LevelTでは、上記のOPCAB時の業務とその他の手術室業務、levelUでは、OP-CAB中の業務はもとより人工心肺装置をセットアップして待機(但しプライミングは行わない)し、緊急時に備えている。
【考察】年々増加傾向にあるOP-CABにたいし、OP-CAB時の業務を確立するとともに新しい業務改革ができたと考える。しかし、より安全なOP-CABを行うためには、臨床工学技士のback
upなしでは不可能であることは言うまでもない。我々臨床工学技士は、今後も進歩し続ける技術・器具に対応しさらなる努力が必要と考えられた。【結語】1)1997年〜2001年1月までにOP-CABを104例実施し良好な結果が得られた。2)OP-CABにおける臨床工学技士の役割を確立することにより新たな業務改革につながった。3)病院経営面から見ると、材料費の差益と技術料の減収が、今後の問題点となった。